アウトライン(構成案)
書きはじめる前に、主なプロットポイント、人物の変化、物語の構成を書き出しておく、物語の設計図。
最終更新アウトラインとは、本文を書きはじめる前に、物語の主な出来事、人物の変化、構成上の転換点を書き出しておく計画のことで、日本でいう「プロット」や「構成案」にあたります。そのつくり込み方には幅があり、紙ナプキンに走り書きした数行の箇条書きのような、ごく大まかなメモもあれば、何十ページにも及ぶ場面ごとの文書のような、緻密な設計図もあります。目的はいつも同じです。物語を支える柱となる構成の要素を見きわめ、途中で崩れてしまうかもしれない草稿に何か月も注ぎ込む前に、それらがきちんと噛み合っているかを確かめることです。
書き手たちは、気質や作品に合わせて、さまざまなアウトラインの方法を編み出してきました。ブレイク・スナイダーのビートシートは、構成上の十五のビートを具体的に定めています。ランディ・インガーマンソンが考案したスノーフレーク法は、一文の要約から始めて、少しずつ広げながら完全なアウトラインに育てていきます。テントポール式のアウトラインは大きな転換点だけを決め、そのあいだのことはすべて書きながら見つけていくために残しておきます。マインドマップは、目で見てわかる、直線的でないつながりを使って、いくつもの筋どうしの関係を探ります。綿密にアウトラインをつくる「プロッター」か、思いつくままに書き進める「パンツァー」かという論争は、創作の世界で最も長く続いている議論の一つですが、プロの書き手のほとんどはその中間のどこかに落ち着いています。
アウトラインは生きている文書であって、契約書ではありません。最も役に立つアウトラインは、物語の構成はしっかりしているという安心感を書き手に与えながら、書いている途中の発見を取り込めるだけの柔軟さを保っています。アウトラインをがちがちに決めて、人物が抵抗しているのに草稿を無理やりそれに合わせると、たいてい機械的な仕上がりになります。逆にアウトラインをまったくつくらないと、物語が方向を見失う、恐れられている「中だるみ」を招きかねません。現実的なのは、どこへ向かっているのかがわかる程度にはアウトラインをつくり、そのうえで、道中で見えてくるもっと良い道筋にも心を開いておくことです。