ビートシート
物語が押さえるべき構成上の主なビートを、場面ごとに書き出した設計図。
最終更新ビートシートとは、物語に欠かせないビート(重要な出来事や転換点)を、起きるべき順に並べた、構想のための道具です。最も有名なのはブレイク・スナイダーの『SAVE THE CATの法則』のビートシートで、「オープニング・イメージ」から「ファイナル・イメージ」までの十五のビートを定めています。ビートシートを使えば、書きはじめる前に、物語のテンポと構成がきちんと整っているかを確かめられます。
スナイダーのビートシートは、さかのぼって数えきれないほどの映画に当てはめられてきました。『キューティ・ブロンド』は、すべてのビートをきっちり押さえています。「きっかけ」はエルが恋人にふられること、「ミッドポイント」はキャラハン教授の授業での彼女の成功、「すべてを失って」の瞬間はキャラハンの本当の狙いを知ることです。この構成の手堅さが、この映画を観終えたときの満足感の大きな理由になっています。
ビートシートは脚本だけのものではありません。小説家もよくこれを自分なりに取り入れ、十五のビートを、場面単位の四十から五十のビートにまで広げています。気をつけたいのは、ビートを、物語のなかで自然に生まれる瞬間ではなく、必ず通過しなければならない関門のように扱ってしまうことです。最良のビートシートは、縛ることなく道を示し、どの場面も物語のなかでしかるべき役目を果たせるようにしてくれます。