用語集

句またがり(アンジャンブマン)

文や句が、休止を置かずに詩の行末を越えて次の行へと続いていくこと。

最終更新

句またがりとは、文や節、句といった文法上のまとまりが行の切れ目で終わらず、次の行へと続いていくことです。英語の「enjambment」はフランス語の「enjamber(またぐ、はみ出す)」に由来し、この身体的なたとえが効果を正確に言い表しています。詩の意味が行末をまたいで進み、行末で休止すれば止まってしまうはずの勢いで、読者を前へと引っぱっていくのです。句またがりと対になるのが、文法上のまとまりと行末が一致する「行末止め」の行です。句またがりの行と行末止めの行の組み合わせ方は、詩人がリズム、テンポ、強調を操るための主要な道具の一つです。

ウィリアム・ワーズワースは「ティンターン修道院」で句またがりを見事に使い、長い文を行の境目を越えて流れさせて、記憶と風景をめぐるこの詩の探究を映す、瞑想的で途切れのない動きを生み出しています。ジョン・ミルトンの『失楽園』は句またがりに大きく頼っています。彼の文は無韻詩の何行にもわたって続くのが常で、行末止めの行では決して生まれない、壮大な演説のようなうねりを生んでいます。現代詩では、ジョリー・グレアムのような詩人が極端な句またがりを使い、ときには単語の途中や、冠詞と名詞のあいだで行を切ります。そうして読者の読む速度を落とさせ、読むという行為そのものを詩の主題の一部にしているのです。

句またがりを効果的に使うには、行の切れ目がその両側の言葉にどう作用するかを考えましょう。行の最後の言葉と次の行の最初の言葉は、その位置のために、どちらも強調されます。巧みな句またがりはこれを利用します。たとえば英語で「I could not」で行を切り、次の行を「stop」で始めれば、「できない」ことと「止まる」という行為の両方に同時に重みが置かれます。推敲のときは、各行をそれだけで完結した単位のように読み、読者の目が次の行へ移る前に、その断片からどんな意味が立ち上がるかに注目しましょう。句またがりが生む、こうした一瞬だけ現れる幻の意味が、詩に豊かさと曖昧さを加えます。切迫感がほしい箇所では句またがりで勢いをつけ、詩が静けさや決着を求める箇所では行末止めの行を使いましょう。

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