用語集

校正記号

原稿やゲラに修正を指示するための標準的な記号と書き込み。編集上の変更を伝える共通の略記法です。

最終更新

校正記号とは、印刷された原稿やゲラ(校正刷り)に修正を指示するための、標準化された記号と書き込みの体系です。編集者、校正者、組版担当者が、長々と説明を書かなくても文章の変更について正確にやりとりできる、共通の略記法になっています。現代の出版では、紙への書き込みの多くがデジタルの編集ツールに置き換わりましたが、紙のゲラを扱う人、従来型の出版社と仕事をする人、あるいは出版業界を支える編集の言葉を知っておきたい人にとって、校正記号の知識は今も役に立ちます。記号は、英国のBS 5261や米国の『シカゴ・マニュアル』が示すものなどの規格に沿っていますが、よく使われる記号は国際的に通じます。なお日本語の組版では、JIS Z 8208(印刷校正記号)が基準になっています。

英語圏の主な校正記号には、削除記号(文字を線で消し、その線の端を余白で巻き込むように引く)、挿入記号(新しい文字を入れる位置を行の下に逆V字で示すキャレット)、入れ替え記号(位置を入れ替える二つの要素を曲線で結ぶ)、改段落記号(新しい段落を始める位置を示す)、そして「stet」(「そのままでよい」という意味で、前に入れた修正を取り消すために点線の下線を引く)があります。日本の校正でいえば、削除の「トル」、取り消しの「イキ」に当たるものです。このほか、大文字・小文字の変更、字間の調整、書体の変更(イタリック、太字)、位置揃えの修正を示す記号もあります。ほとんどの記号には余白への書き込みが添えられ、差し替える文字を示したり、意図する変更をはっきりさせたりします。この体系の美しさは、その効率にあります。言葉で書けば一文を要する変更を、一つの記号で伝えられるのです。

現代の書き手にとって、校正記号を知っておく実用的な価値は紙の原稿にとどまりません。記号の背後にある考え方、つまり削除、挿入、入れ替え、段落の組み替えは、デジタルの変更履歴の機能でできる操作にそのまま対応しています。こうした編集の基本操作を理解しておくと、自分の作品を体系的に推敲する力が鋭くなります。従来型の出版では今も一般的な紙のゲラを確認するとき、校正記号を使いこなせれば、修正をすばやく、誤解の余地なく伝えられます。すべてがデジタルで完結する作業の流れでも、漠然とした不満ではなく、具体的で種類分けされた変更として考える習慣は、推敲をより効率的で徹底したものにしてくれます。

さっそく書き始めませんか?

計画も、下書きも、共同編集も。書き手のために作られたひとつのワークスペースで。

Plotiarを無料で試す

許可をいただいた場合にのみ、Plotiarの利用状況を把握して改善するために分析Cookieを使用します。拒否した場合、分析データは一切送信されません。サインインとセキュリティに必要なCookieは常に有効です。 Cookieポリシー