フラット・アーク
主人公の根本的な信念は変わらず、代わりに主人公が周囲の世界を変えていくキャラクターアーク。
最終更新フラット・アークの主人公は、物語の最初から、必要な真実や道徳の羅針盤をすでに手にしています。内面が変わっていくのではなく、その信念に挑んでくる世界によって試されるのです。ドラマは、圧力にさらされた主人公が信念を貫くのか、それとも手放してしまうのかというところから生まれます。主人公自身は変わらなくても、周りの世界が変わっていきます。
マーベル・シネマティック・ユニバースのキャプテン・アメリカは、フラット・アークの代表的な人物です。誠実さ、自己犠牲、弱い者のために立ち上がるというスティーブ・ロジャースの根本的な価値観は、何本もの映画を通じて変わりません。ドラマは、その価値観がますます複雑になる道徳的な状況のなかでどう試されるかにあります。『アラバマ物語』のアティカス・フィンチも同じで、町に根づく人種差別のなかで自らの信条を守り抜きます。
フラット・アークの人物は、変化しない人物(スタティック・キャラクター)と同じではありません。フラット・アークの人物も本物の試練に直面し、新しい技術を身につけたり、新たな理解を得たりします。変わらないのは、根本的な世界観です。フラット・アークが最もよく生きるのは、腐敗や不正に屈せず立ち続けることがテーマの物語です。