用語集

ISBN(国際標準図書番号)

本の特定の版ごとに割り当てられる、13桁の固有の国際標準図書番号。

最終更新

ISBN(International Standard Book Number、国際標準図書番号)とは、本の特定の版と形態ごとに割り当てられる、13桁の固有の識別番号です。ハードカバー、ペーパーバック、電子書籍、オーディオブックといった形態ごとに別々のISBNが必要で、改訂版にも新しい番号が振られます。この制度は1970年に確立され、国際ISBN機関が国際的に管理し、各国の機関がそれぞれの国での割り当てを担当しています。アメリカではBowker(ボウカー)が唯一のISBN発行機関で、イギリスをはじめ多くの国ではNielsen(ニールセン)がその役割を担っています。日本では日本図書コード管理センターが発行を担当しています。ISBNがあることで、世界中の書店、図書館、取次や流通業者、データベースが、刊行されたどの本でも取り違えることなく特定し、追跡できるのです。

商業出版の著者の場合、ISBNの取得はすべて出版社が行うので、著者が手配したり費用を払ったりする必要はありません。一方、自費出版の著者にとっては、ISBNを取得するかどうか、どう取得するかという判断が大きな意味をもちます。Bowkerでは、ISBNを1件あたり約125ドル、10件まとめて約295ドルで販売しています。AmazonのKDPは紙の本に無料のISBNを提供していますが、この無料の番号では版元名が「Independently Published」と表示され、ほかの流通サービスに移すこともできません。自分でISBNを購入した著者は、自分の版元名(インプリント)を表示でき、よりプロらしい印象を与えられるうえ、書誌データや流通の選択肢を完全に自分で管理できます。

本を出すのにISBNが法律で義務づけられているわけではありませんが、書店や図書館、卸の流通経路で作品を見つけてもらいたい著者にとっては、実際上ほぼ欠かせません。ISBNのない本は、最大手の書籍流通業者であるイングラムを通じて注文することができず、ほとんどの図書館の目録にも載りません。Amazonだけで売る電子書籍の場合、AmazonはASINという独自の識別番号を使うため、厳密にはISBNは必要ありませんが、ほかのプラットフォームで見つけてもらうことを考えれば、ISBNは今も価値があります。ISBNの仕組みを理解することは、出版というパズルの小さくても大切な一片です。とりわけ、もともと商業出版社のために設計された流通の仕組みのなかで動かなければならない自費出版の著者にとっては、なおさらです。

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