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章別アウトライン テンプレート

最終更新 読了8分

長編小説のアウトラインと章別アウトラインの間にある隔たりは、「本が何についての話か」を知っていることと「142ページで何が起きるか」を知っていることの違いに等しいものです。章別アウトラインは、「主人公が捕まる」を「マヤは入国検査ゲートで自分の名前を知っている検査官に身体検査を受け、その尋問は次第に緊張感を増していく三つのやり取りを経て、最後にようやくバッグが開けられる」へと変えるレベルの設計です。それは、抽象が具体へと、執筆に耐えるほどに細やかになる層なのです。

このテンプレートは、上位構造の選択に関わらず、どんな長編小説にも適用できる章ごとのフレームワークを提供します。三幕構成、英雄の旅、ストーリー・サークル、その他どのプロット手法とも併用できます。章別アウトラインは、構造的な意図を執筆可能なコンテンツに翻訳する層だと考えてください。

各章のアウトラインにどれだけの詳細を書き込むかは、執筆スタイル次第です。章の目的と主要なビートだけを記入し、残りはキーボードに向かいながら発見していく書き手もいれば、執筆前にすべてのシーンを下書きする人もいます。どちらも構いません。テンプレートには記録したい項目すべてのための場所が用意されています。どの欄を埋めるかは、あなたが決めてください。

章ヘッダー

ヘッダーはオリエンテーションのブロックです。この章が何で、より大きな物語の中でどこに位置しているかを、一目で示してくれます。

  • 章番号: 連番で振ります。順序を入れ替えたら更新します。
  • 作業中のタイトル: 短く、内容を表すラベル。出版時に章タイトルを使うつもりがなくても構いません。「入国検査ゲート」のほうが、書き手であるあなたにとっては「第7章」よりずっと有用です。
  • 視点キャラクター: 章がどのキャラクターの視点で進むか。複数視点を使う場合、この欄は譲れません。各POVキャラクターがどれくらいの頻度で登場し、それぞれのスレッドがどのように織り合わさっているかを一目で見られる必要があります。
  • 場所と時間: 章がどこで、いつ起きるか。前章からの時間の飛びがあれば記録します。章レベルの連続性のミスは意外と多いものです。ここで追跡しておけば、改稿時に「あれ、火曜日はいつ金曜日になったんだ?」という恐ろしい瞬間を防げます。
  • 目標文字数: 章の長さの大まかな目安。現代の長編小説では、章の長さは2,500〜4,500語程度が多く、ペース加速のためには短めの章、感情面や説明的な重みのためには長めの章が使われます。目標を設定することが、自分への正直さにつながります。

章の目的

すべての章は何かを成し遂げるべきです。執筆前に目的を明文化することで、その章が存在する必要があるかどうかを直視させられます。「なぜこの章が本に含まれているのか」に答えられないなら、その章には問題があります。

プロット上の役割

この章は本筋において何を進めるのでしょうか。キャラクターを登場させる、情報を明かす、対立をエスカレートさせる、見せ場を提供する、後で回収される伏線を仕込む、あるいは以前に仕込まれた伏線を回収する。具体的に書きます。「いろいろなことが起きる」ではプロット上の役割になりません。「マヤは検査官が母の昔の協力者であり、自分のカバーIDは到着前から漏れていたことを知る」がプロット上の役割です。

キャラクター上の役割

この章は主人公の内面のアーク(あるいは視点が主人公でない場合はそのキャラクターのアーク)のために何をしてくれるでしょうか。キャラクターが信じている「嘘」を深めるのか。学ばねばならない「真実」を垣間見せるのか。成長にとって重要な人間関係をストレステストにかけるのか。章にキャラクター面の働きがまったくないなら、それはおそらく純粋なプロット装置に過ぎず、重みを与えるために内面ビートを追加する必要があるかもしれません。

テーマ上の役割

この章は本のテーマ的な問いに触れているでしょうか。テーマはプロットやキャラクターよりも拡散していますが、優れた長編小説では、各章が中心的な問いに別の光を当てています。露骨である必要はありません。「忠誠の代償」を扱う章でも、読者がテーマだと意識的にラベル付けしないようなひとつの会話を通じて、それを表現することができます。

ここに書くこと: 短い段落または文を3つ — プロット、キャラクター、テーマにそれぞれひとつずつ。どれか書きにくいものがあれば、その章は執筆前にもっと練る必要があります。

シーン分解

ほとんどの章には1〜4のシーンが含まれます。それらを順に並べ、各シーンに1〜2文の要約を付けます。

各シーンについて、シーン設計テンプレートを補助として使いながら、次の項目も記録できます。

  • シーンの目標: 視点キャラクターがこのシーンで何を望んでいるか。
  • 葛藤: それに対立するもの。
  • 結果: Yes / Yes, but / No / No, and furthermore のいずれか。
  • 次のシーンへの移行: このシーンの結果がどのように読者を次のシーンへ引き込むか。

すべてのシーンですべての項目を埋める必要はありません。それでも、少なくとも目標と葛藤を各シーンについて記録するのは良い習慣です。それが、それぞれのシーンを「ただ存在する」ものから「働きをするもの」に変える方法だからです。

冒頭のフック

章の1行目と1段落目は、膨大な仕事をこなします。章間の切れ目のあとで読者を再オリエンテーションし、章のトーンを設定し、読み続けようと読者を納得させる必要があります。フックは意図的に計画してください。動きの中で始めるのか、会話の途中から入るのか、印象的なイメージで始めるのか、要約から入るのか、内面の独白から入るのか。正解はありませんが、悪しき初期設定はあります。どの章も同じように始めると、読者の注意は散漫になっていきます。

ここに書くこと: 使うつもりの1行目、あるいはフックの肌触りの記述。「マヤがタクシーの後部座席で、窓を打つ雨越しに入国検査ホールの灯りを眺めているところから始める。」その程度のメモがあれば、自信を持って執筆に入れます。

章末のビート

章の最後の1行は、冒頭の1行に次いで、章の中で2番目に重要な文です。章末のビートは、読者が本を閉じるか、それともページをめくるかをコントロールする手段です。最も強い結びは、問いを投げかける、ステークスを引き上げる、あるいは状況を旋回させて次章が「読まなければならない」と感じさせるものです。

うまく機能するパターンの例:

  • これまでの内容を捉え直すような啓示。
  • 主人公を新たな進路に縛り付ける決断。
  • 次章での対決を約束する中断。
  • 読者にひとつの感情と共に佇むことを求める、保留された感情ビート。
  • 直前のシーンの意味を変えてしまうセリフや内面の一行。

ここに書くこと: 意図する章末ビート、または候補をいくつか。「マヤが検査官に、自分のパスポートをスタンプを押さずにポケットへ入れられるところを目撃して終わる。」これで十分です。

連続性と仕込み/回収

このセクションは、長期プロジェクトに付きものの記帳ミスから自分を守るためのセーフティネットです。

  • この章が仕込むもの: 後で回収される情報、物、キャラクター、関係性のうち、ここで導入されたもの。それぞれがどこで回収される予定かをメモします。
  • この章が回収するもの: ここで決着するそれ以前の章での仕込み。仕込みが実際に行われたかをクロスチェックします。仕込みのない回収は反則のように感じられます。
  • 連続性のチェック項目: 時刻、天候、キャラクターの居場所、手に持っている物。この章で設定したもののうち、次章と一致させる必要があるものをここに置きます。
  • 未解決の問い: この章を執筆する前に、まだ決めるべきこと、調べるべきこと。

サブプロットの状況

この章に絡む現在進行中のサブプロットをメモします。この章に登場しないサブプロットでも、「この章では舞台外」と明記しておきます。そうすれば、長く沈黙しているサブプロットを一目で見つけられます。3万語以上姿を消したサブプロットは、最終稿で放置されたように感じられがちです。

ここに書くこと: 現在進行中のサブプロットごとに1行ずつ。この章で、舞台上にあるか、進行したか、舞台外か、一時停止かを記します。

メモとスケッチ

何でも置ける場所です。使いたいセリフの一節。特定のイメージ。調べる必要のある実在の場所への参照。後で戻るための問い。執筆に着手するときには、メモのセクションがアウトラインの中で最も役立つことが多くあります。なぜなら、それは未来の自分が現在の自分に宛てて残したメッセージだからです。

このテンプレートのカスタマイズ方法

  • プロッター向け: 執筆前にすべての章のすべての項目を埋めます。章別アウトラインが完全なロードマップとなり、執筆作業の大部分は実行に変わります。
  • パンツァー向け: 各章を書いたあとに、診断ツールとしてテンプレートを使います。実際に書いた内容に基づいて、目的の項目を埋めます。目的のテストに通らない章は、改稿のターゲットになります。
  • 改稿時: 完成稿のすべての章についてテンプレートを埋めます。アウトラインを順に読んでいくと、構造的な問題が見逃せなくなります。薄い章、繰り返される感情ビート、消えてしまったサブプロット、視点の偏り、すべてが浮かび上がります。
  • 複数視点の本: 視点ごとに章をタグ付けして色分けします。色のパターンを一目見るだけで、ローテーションがうまく機能しているか、そして意図せずひとつの視点が支配的になっていないかが見えてきます。
  • シリーズ: 「シリーズの仕込み/シリーズの回収」の行を追加し、巻をまたぐ糸を追跡します。シリーズ執筆で最も厄介な連続性のミスは、巻の境界を越えるものです。
Plotiarで各章をアウトライン化しよう。 章ごとにドキュメントを作成し、フローチャートでリンクして構造を可視化し、連続性のメモを執筆原稿からワンクリックで参照できる場所に置いておきましょう。無料で試す

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