整合性チェックリスト:読者よりも先に矛盾を見つけ出す
主人公の父親は、第三章で左手を失った。事故の音を正しく描き出すために、その場面は四回も書き直した。ところが第二十一章になると、父親は両手で息子の靴紐を結んでいた。自分の読み返しでは一度も気づかなかった。書いた本人だからこそ、自分が意図した通りにしか読めなかったのだ。一ページ目までその男を知らなかったベータリーダーは、ものの九十秒ほどでそれを見つけた。しかも探そうとしていたわけですらない -- 失われたはずの手にはできないことを、両手がこなしているのに、ただ気づいただけだった。
整合性の誤りが抱える問題は、まさにここに尽きる。自分の誤りは自分では見えない。その一文が本当は何を伝えるべきだったのか、書いた本人はすでに知ってしまっているからだ。読者にはその有利さがない。読者の手元にあるのは、順番に並んだページの上の言葉と、前のページで読んだ言葉の記憶だけだ。この二つが食い違ったとき、物語はただ一つの事実を間違えるだけでは済まない -- 誰も見張っていなかったのだと、静かに読者に告げてしまう。アーサー・コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle)は、ある作品では肩の傷、別の作品では脚の傷と描写されたワトソン(Dr. Watson)の古傷を、ついに統一しなかった。それが今も雑学として生き延びているのは、まさに無害だからだ -- プロットがその傷に依存したことは一度もなかった。たいていの整合性の誤りは、そこまで幸運ではない。読者が本当に気にかけていた細部にこそ、誤りは落ちてくる。
このチェックリストも、すべての誤りを捕まえられるわけではない。それができるものなど存在しない -- アガサ・クリスティ(Agatha Christie)でさえ、エルキュール・ポワロ(Hercule Poirot)の生い立ちを五十年分の作品のあいだで漂わせ続け、彼自身の年表はついに算数として成立しなくなったが、それでも読者はポワロのシリーズを最後まで読み続けている。だがこのチェックリストは、もっともらしさを多少引き伸ばす程度の誤りではなく、読者の信頼そのものを壊してしまう誤りを捕まえる。そして見知らぬ誰かにその穴を見つけられる前に、自分で目を通しておくべき場所を教えてくれる。
身体的な事実は、揺らぐことを許されない
主要な登場人物について、身体的な描写が出てくる箇所を原稿全体から探し出し、並べて見比べよう。これはもっともよくある整合性の誤りだ。たいてい、物語の早い段階で一度だけ人物を丁寧に描写し、その後八万語のあいだ、その段落を二度と見返さないからである。
折れた脚は、実際の時間が経過し、それを読者に伝えていない限り、次の章での全力疾走を支えられない。怪我が起きた瞬間から、その脚をかばわなくなる瞬間まで、経過をきちんと追いかけよう。
第一章で同い年だった二人の登場人物がいるなら、原稿の途中に置かれた誕生日一つで、その関係は本の残り全体にわたって変わってしまう。切りのいい数字だけでなく、実際の日付まで決めておこう。
名前は、意図的にしか変わらない
名前は一つずつ個別に検索しよう。同じ人物のはずの「キャサリン」が、第十四章の一段落だけ「キャサリーン」と伸ばされてしまう、といった事故の原因は、たいてい自動修正か単なる疲労だ。
厳密には整合性の誤りとは言えない。だが読者は、マークとマイクを、あるいはサラとクララを、書き手が思う以上の頻度で取り違える。しかもその混同は、書き手の目には原稿ではなく読者の側の落ち度に見えてしまう。
名前を思いついた瞬間から、リストに書き足していこう。J・K・ローリング(J.K. Rowling)は、自分のシリーズの内部設定を手作業で管理し続けてきたことを公に語っているが、それはまさに、造語には二つ目の誤った綴りを拾ってくれるスペルチェッカーが存在しないからだ。
暦は、実際に計算が合わなければならない
執筆と並行して、簡単な年表を作っておこう。場面番号と経過時間を書いただけの紙切れでもいい。たいていの書き手は、手紙がわずか二日で大陸を横断したことを読者に指摘されて初めて、この種の誤りに気づく。
日曜日の結婚式、週末に開かれる裁判、夏休み中の登校日。こうした誤りが紛れ込むのは、その場面を実際に書いているときにカレンダーを開かず、何か月も前のアウトライン作りの段階でしか開いていなかったからだ。
第六章で農場から街まで車で四時間かかっているなら、物語の中でその差を説明する何かがない限り、第十九章で九十分に縮まることはあり得ない。
他のあらゆる要素から七月だとわかる場面に降る雪は、注意深い読者にとって、それが中断したはずのプロットの展開そのものを忘れたあとも、なぜか記憶に残り続ける種類の誤りだ。
作り上げたルールは、現実のルールと同じように守られる
本の前半で呪文に代償が伴うなら、後半でも同じ代償が必要であり、もし代償が変わったのならその理由を明示しなければならない。四十ページ目で作ったルールは、三百ページ目でも守られることを読者が期待する、一つの約束になる。
ダイアナ・ガバルドン(Diana Gabaldon)は、読者の多くが覚えている以上のことを忘れてしまうほど長いシリーズにわたって、どの人物がどの技能をいつ身につけたのかを詳細なノートで管理し続けることで、これを成立させている。あなたに必要なのは、その何分の一かの規模でいいから、同じ徹底ぶりだ。
誰も、知る前に何かを知っていることはない
これはもっとも見つけにくい誤りだ。なぜなら書き手であるあなたは、すでにすべてを知っているからだ。大きな真相が明かされるたびに、原稿を逆にたどり、それより前の場面で登場人物がまだ持っていないはずの知識をもとに行動していないかを確認しよう。
映画の撮影現場では、この問題の一種をスクリプトスーパーバイザーが解決している。カメラの前ですでに起きたことと、まだ起きていないことを追い続け、あとの場面が前の場面と矛盾しないようにするのが、彼らの仕事のすべてだ。小説にも同じ機能が必要だが、隣に座ってそれだけを担当してくれる人間はいない。
小さな持ち物は、消えることを許されない
ある場面で椅子に置いてきたコートが、それを取り戻した経緯を説明する一文もないまま、三場面後にはその人物の背中に戻っていてはいけない。
暖炉の上の銃、開封されないままの手紙、まだ何にも合わない鍵。それを仕込んだなら、その後どうなるのかを把握しておこう。本当にどこにも行き着かないのなら、そもそもそれに重みを持たせた一文自体を削ってしまおう。
私自身の原稿にあった父親の手は、誰か別の人の目がそれを見つけてくれさえすれば、直すのに十五分もかからなかった。
誰も教えてくれないのはここだ -- 整合性にまつわる誤りそのものは、ほとんどの場合ささやかで、直すのにも大した手間はかからない。本当にコストがかかるのは、それを見つけ出す作業のほうであり、だからこそ記憶よりも仕組みのほうが、いつでも勝る。すでに構成レベルの改稿の真っ只中にいるのなら、改稿を最後までやり抜くための、より詳しい記事で、整合性チェックが他の作業のどこに位置づけられるかを扱っている。またシリーズものや、把握しきれないほど大所帯のキャストを抱える本であれば、シリーズバイブルのテンプレートが、机ごと捨てられてしまう付箋の代わりに、上記の事実のための恒久的な置き場所を与えてくれる。
設定の事実は、開くのを忘れてしまう別ファイルではなく、原稿のすぐ隣に置いておこう。 Plotiarのロアパネルとキャラクターパネルは、いま書いているページのすぐ横にあるので、名前も、日付も、傷の位置も、集中を途切れさせることなく確認できる。無料で試す。