執筆のヒント

SAVE THE CAT、スノーフレーク、ストーリーグリッド、テントポール:プロット手法を率直に比べる

Plotiar編集部約13分で読めます

要点

SAVE THE CATの15のビートからなるビートシートは、ペース配分に悩む書き手に向いている。一文の要約を一歩ずつ広げていくスノーフレーク・メソッドは、白紙のページを前に固まってしまう書き手を助ける。ストーリーグリッドは、うまくいっていない完成原稿を診断する。テントポール法では、最も心が躍る5〜10のシーンに向かって書き進める。どれも万能ではない。現役の小説家の多くは手法を組み合わせている。迷ったら、最初の長編はテントポール法から始めるといい。

J・K・ローリングは、一作目を書きながら、何年もかけて「ハリー・ポッター」シリーズを構想していた。ノートを過去設定や年表で埋め尽くし、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』では、すべての章を物語のサブプロットと照らし合わせて追う表を手で描いた。一方スティーヴン・キングは、『書くことについて』で本人が語るところによれば、『ミザリー』を、ロンドンへ向かう機内で見た夢から書き始めた。人気作家が熱狂的なファンに監禁される夢だ。どちらのやり方も、何億部も売れた本を生んだ。これはプロットの手法について大事なことを教えてくれるはずだ。正しい手法とは、あなたの本を書き上げさせてくれる手法のことだ。

それなのに書き手たちは、手法の選択をまちがえたら原稿が台無しになるかのように、手法について思い悩む。真実はもっと居心地が悪い。どの手法も機能し、どれも万能ではなく、自分の手法を見つける唯一の方法は、いくつか試してみて、どれが書くことを歯を抜くような苦行に感じさせないかに注意を払うことだ。

以下は、四つの主要なプロットのアプローチの率直な評価だ。それぞれがどこで輝き、どこで崩れるのか。そして、どれに時間を費やすべきかをどう見極めるか。

パンツァーからアーキテクトまでのスペクトル

個々の手法に入る前に、地形を把握しておくと役に立つ。書き手はたいてい、二つの極のあいだのスペクトルのどこかに位置している。

一方の端にはパンツァーがいる(「flying by the seat of your pants」、つまり計器に頼らず勘で飛ぶ、という言い回しから来ている)。パンツァーは、ひとりの人物や、ひとつの状況や、ときにはただの感覚から書き始め、書きながら物語を見つけていく。最も有名な例はスティーヴン・キングだ。彼は『書くことについて』で、自分はある状況から書き始め、結末の見当がついていることも多いが、物事がどう転ぶかは登場人物に決めさせる、と語っている。マーガレット・アトウッドも似た過程を語っていて、初稿を、暗い部屋を家具を手探りしながら歩くことにたとえている。

もう一方の端にはアーキテクト(プロッターとも呼ばれる)がいる。アーキテクトは、一ページ目を書く前に物語全体の形を知りたがる。ブランドン・サンダースンは執念深くアウトラインを組み、千ページに及ぶ長編のなかで噛み合う魔法と政治の精緻な仕組みを作り上げる。ジョン・グリシャムは、初稿に取りかかる前に40〜60ページの詳細なアウトラインを書くといわれている。

その中間にいるのがプランツァーだ。ある程度の計画はするが、発見の余地を大きく残しておく折衷型である。現役の小説家のほとんどは、認めるかどうかは別として、ここに落ち着く。結末と三つか四つの大きな転換点はわかっていても、そのあいだをつなぐ部分は書きながら見つけていく。

以下の手法は、このスペクトル上でみな同じ位置にあるわけではない。SAVE THE CATはしっかりとアーキテクト側にある。テントポール法はプランツァーの領域にある。スノーフレーク・メソッドは、十のステップをかけて、パンツァーからアーキテクトへと少しずつ移っていく。それぞれの手法がスペクトルのどこにあるかを理解しておくことは大切だ。根っからのパンツァーが厳格なビートシートに自分を無理やり押し込もうとすれば、自ら苛立ちを招くことになるからだ。その逆もまたしかり。

SAVE THE CAT:ハリウッドを(そして小説を)制したビートシート

ブレイク・スナイダーは2005年に『SAVE THE CATの法則』(原題は『Save the Cat! The Last Book on Screenwriting You'll Ever Need』、つまり「あなたに必要な最後の脚本術の本」)を出版した。そのタイトルの自信は、まったく根拠のないものではなかった。この本は、物語の感情のアークをほとんど数学的な精度で描き出す、15のビートからなる構造を紹介した。もともとは脚本のために考えられたものだが、のちにジェシカ・ブロディが『SAVE THE CATの法則で売れる小説を書く』で小説家向けに翻案した。

15のビートは次のとおりだ。オープニング・イメージ、テーマの提示、セットアップ、きっかけ、悩みのとき、第一ターニング・ポイント、Bストーリー(サブプロット)、お楽しみ、ミッドポイント、迫り来る悪い奴ら、すべてを失って、心の暗闇、第二ターニング・ポイント、フィナーレ、ファイナル・イメージ。

SAVE THE CATを特徴づけているのは、ビートそのものだけではない。ほかの構造にも似たプロットポイントはある。特徴的なのは、それらをつなぐ感情の論理だ。オープニング・イメージとファイナル・イメージは互いを映し合うように設計されていて、主人公がどう変わったかを示す。「すべてを失って」のビートには、スナイダーが「死の気配」と呼ぶものが含まれる。何かが文字どおり、あるいは比喩的に死ぬ瞬間で、クライマックスの前に感情の最も低い地点を作る。「お楽しみ」のセクションは、作品の前提が約束したものを届ける部分、つまり読者がそれを目当てにやってきた部分だと、はっきり位置づけられている。

これがスーザン・コリンズの『ハンガー・ゲーム』にどう当てはまるかを考えてみよう。オープニング・イメージは、森で狩りをし、体制の外で生き延びているカットニスだ。きっかけは、刈り入れの儀式でプリムの名前が引かれることだ。「お楽しみ」のセクション、つまり訓練、インタビュー、闘技場での最初の数日は、作品の前提が約束していた素材そのものだ。ミッドポイントでは、同じ地区の贄が二人そろって勝者になれるというルール変更によって、ステークスが引き上げられる。そのルールが撤回されたとき、「すべてを失って」が訪れる。そしてファイナル・イメージはオープニングを映し返す。カットニスは今も生き延びる者だが、もう体制の外にはいない。彼女は体制が生み出した最も危険な産物そのものになっている。

ある長編のために書き込まれた、PlotiarのSAVE THE CATビートシートのドキュメント。オープニング・イメージ、テーマの提示、きっかけ、第一ターニング・ポイント、ミッドポイント、すべてを失って、ファイナル・イメージなどのビートと、それぞれの説明が並んでいる

輝くところ:SAVE THE CATは、ペース配分に苦労する書き手にとって最高の手法だ。ビートシートは、第一幕の区切りからクライマックスまでのあいだに踏むべき五つの明確なビートを与えることで、「たるんだ中盤」の問題を実質的に解決してくれる。また、感情に響く物語にするうえでも優れている。ビートが、プロット上の出来事だけでなく、人物の内面の状態によって定義されているからだ。

崩れるところ:この手法は押しつけがましく感じられることがある。物語が贖いのアークに自然に収まらないなら、たとえば主人公が「以前」と「以後」できれいに変容しない純文学を書いているなら、あるいは視点人物が複数いてアークが競い合う長編なら、ビートシートは拘束衣のように感じられるかもしれない。また、仕事が前倒しになる。初稿に取りかかる前に、物語の感情の軌跡を細かく知っておく必要があるので、書く過程を通じてテーマを見つける書き手にはあまり向いていない。

スノーフレーク・メソッド:種結晶から全体の構造へ

物理学者から小説家に転じたランディ・イングマンソンは、単純だが力強い比喩をもとにスノーフレーク・メソッドを生み出した。雪の結晶は、単純な三角形から始まる。それぞれの辺に細部を加える。さらにその細部に細部を加える。ステップごとに複雑さは増すが、常にそれまでに作ったものの上に積み上げていく。

この手法には十のステップがあるが、主な仕事をするのは最初の五つだ。

  1. 一文要約:長編全体を、英語で15語以内の一文に凝縮する。これは容赦なく難しく、そして驚くほど頭を整理してくれる。自分の本が何についての本かを一文で言えないなら、おそらくまだわかっていないのだ。
  2. 一段落要約:その一文を、五つの文からなる段落に広げる。状況設定に一文、三つの大きな災難にそれぞれ一文、結末に一文。
  3. キャラクター要約:主要な人物それぞれの視点から、動機、目標、葛藤、気づきを含む一ページのあらすじを書く。
  4. あらすじの拡張:段落要約の各文を一つの段落に広げ、一ページのプロットのあらすじにする。
  5. キャラクター・シノプシス:各キャラクター要約を、その人物の視点から物語全体を語る数ページのドキュメントに広げる。

そのあとのステップでも拡張は続く。四ページのあらすじ、キャラクター・チャート、シーンリスト(ふつうは50〜100のシーンで、それぞれ一文で説明する)、そして最後に初稿だ。

Plotiarでのスノーフレーク・メソッドのフォルダー構成。一文要約から段落要約、キャラクター・シノプシス、シーンごとの内訳へと段階的に広がっていく様子を示している

輝くところ:スノーフレーク・メソッドは、白紙のページに圧倒されてしまう書き手にとってすばらしい手法だ。8万語分の空っぽの虚空を見つめる代わりに、15語から始めて外側へと広げていく。どのステップも、それだけなら手に負える大きさだ。この手法は、構成上の問題を早い段階で見つけるのにも優れている。一段落要約がうまくいかないなら、壊れた初稿に何か月も費やす前にそれがわかる。視点人物が複数いる複雑な長編には特に向いている。キャラクターに焦点を当てたステップが、初稿の前にそれぞれの視点を十分に掘り下げることを強いるからだ。

崩れるところ:スノーフレーク・メソッドは遅い。イングマンソンは、計画の段階だけでひと月以上かかることもあると述べている。創作のエネルギーと勢いで書く書き手にとって、その長い計画期間は、初稿を生き生きと感じさせてくれる高揚を枯らしてしまうことがある。計画しすぎる危険も現実にある。キャラクター・シノプシスと四ページのアウトラインと100行のシーンリストを書き終えるころには、もう物語を語り終えたような気がして、実際に書きたいという気持ちを失っているかもしれない。これがこの手法の逆説だ。あまりに徹底しているので、初稿を書き進める原動力である好奇心そのものを殺してしまうことがある。

ストーリーグリッド:編集者のX線装置

ショーン・コインは、商業出版の世界で何十年も書籍編集者として働いたのちにストーリーグリッドを考案した。それはこの手法にはっきり表れている。SAVE THE CATが「あなたの物語はどんなビートを踏むか」と問い、スノーフレーク・メソッドが「あなたの物語は種からどう広がっていくか」と問うのに対して、ストーリーグリッドはもっと臨床的な問いを立てる。「あなたの物語のあらゆる単位は、本当に機能しているか」。

この枠組みは、コインが「物語の五つの戒律」と呼ぶものの上に組み立てられている。個々のシーンから物語全体まで、物語のあらゆる機能単位は、きっかけとなる出来事(インサイティング・インシデント)、転換点となる段階的な葛藤、危機、クライマックス、解決を含んでいなければならない。これらは任意ではない。シーンにこの五つのうちひとつでも欠けていれば、ストーリーグリッドの方法論では、そのシーンは壊れているとされる。

五つの戒律に加えて、ストーリーグリッドは厳密なジャンル分類の体系を導入している。コインによれば、どんな物語も特定の内容ジャンル(アクション、ホラー、ラブ、ステータス、世界観、道徳など)に属し、それぞれのジャンルには、読者が期待する必須シーンと約束事がある。アクションの物語には「悪役のなすがままになるヒーロー」のシーンがなければならない。ラブストーリーには「愛の証明」のシーンがなければならない。必須シーンを飛ばせば、読者がその理由をうまく言葉にできなくても、物語は不完全に感じられる。

この手法には文字どおりの表、つまりスプレッドシートも含まれる。すべてのシーンを、その価値の転換、極性(シーンはプラスとマイナスのどちらの電荷で終わるか)、転換点の種類と照らし合わせて書き込んでいく。

輝くところ:診断と推敲の道具として、ストーリーグリッドに並ぶものはない。初稿を書き終えて何かがおかしいと感じるなら、それをストーリーグリッドに当てはめれば、どのシーンに緊張が欠けているか(危機がない)、どこでペースが止まっているか(段階的な葛藤がない)、どこで読者の感情の体験が平坦になっているか(価値の転換がない)が正確にわかる。ジャンル小説の書き手が、自分のジャンルの約束事がなぜ存在するのか、そして紋切り型にならずに読者の期待に応えるにはどうすればいいのかを理解したいときにも、すばらしい手法だ。コインの著書『The Story Grid: What Good Editors Know』(未訳)での、トマス・ハリスの『羊たちの沈黙』の分析は、構造分析を実地に応用した見事なお手本である。

崩れるところ:学習の壁が高い。ストーリーグリッドは独自の用語を大量に発展させてきた(価値の転換、段階的な葛藤、約束事と必須シーン、内容ジャンルと現実ジャンルなど)。それを身につけるには何週間もかかりうる。長編の初稿がひとつあって、その中盤を直したいだけの書き手にとって、枠組みをまるごと学ぶのは、電球を替えるために博士号を取るような気がするかもしれない。また、きわめて分析的だ。論理ではなく感覚で書く直感型の書き手なら、スプレッドシートのやり方は創作の過程をはっきりと邪魔するかもしれない。

テントポール法:構造が嫌いな人のための構造

テントポール法は、このリストのなかで最も体系化されていないアプローチであり、それこそがこの手法の魅力だ。考え方は単純だ。いちばん心が躍る5〜10のシーン、そもそもこの物語を書きたいと思わせた瞬間を見つけ出し、それを物語というテントを支える「支柱(ポール)」として扱う。そして、それらに向かって書き進め、そのあいだをつなぐ部分は書きながら見つけていく。

支柱になるのは、たとえばこんなシーンかもしれない。刑事が、ありえないはずの密室で死体を見つけるシーン。母親の葬儀での、きょうだい同士の対決。宇宙船が大気圏を抜け、乗組員たちが地表にあるものを目にする瞬間。はっきりと思い描けるシーン、自分にエネルギーをくれるシーンだ。それ以外はすべて交渉の余地がある。

テントポール法は、これらのシーンがどこに来るべきか、構成上どんな役割を果たすべきかを指定しない。自分が惹かれるシーンは、どこか本物の場所、つまり物語が何を必要としているかについての直感的な理解から来ているのだと信頼し、それらに向かって書けば、つなぎの素材は有機的に生まれてくると信頼する。

輝くところ:プロットを立てようとしてみたものの、事前に物語について知りすぎると書く意欲が失せてしまうとわかった書き手にとって、これが最良の手法だ。初稿を書くことの発見の喜びを保ちながら、パンツァーが書いた原稿の多くを脱線させるあてどない彷徨を防ぐのにちょうど足りるだけの方向を与えてくれる。準備も速い。「長編のアイデアがある」から「第一章を書いている」まで、半日でたどり着ける。

崩れるところ:テントポール法は、構成についての手引きをほとんど与えてくれない。大がかりな推敲が必要になる、だらだらと広がった締まりのない初稿を書きがちなら、この手法がその傾向から救ってくれることはない。むしろ助長するかもしれない。また、直感で選んだシーンが物語のアーク全体にほどよく散らばってくれるという前提に頼っているが、いつもそうなるとはかぎらない。多くの書き手は、支柱のシーンが第一幕と第三幕に集まり、中盤が支えのないまま残ることに気づく。そして中盤こそ、言うまでもなく、たいていの長編がたるむ場所なのだ。

プロット手法を選ぶための判断ツリーを示すPlotiarのフローチャート。白紙のページで固まる、ペース配分の問題、壊れた初稿といったよくある悩みから、スノーフレーク、SAVE THE CAT、ストーリーグリッド、テントポールといった推奨の手法へ枝分かれし、すべてが折衷的なアプローチのノードに合流している

判断のためのガイド:自分の頭に合うのはどの手法か

十分に問われることのない問いがある。自分はどんな種類の書き手なのか。そして計画の段階で、自分の頭は実際に何を必要としているのか。

白紙のページを前にすると固まってしまうなら:スノーフレーク・メソッドから始めよう。段階を踏むステップが、長編を計画するという圧倒的な仕事を、小さく具体的な練習の連なりに変えてくれる。どのステップも直前のステップの上に直接積み上がるので、白紙のページに向き合うことは一度もない。

ペース配分や構成が苦手なら:SAVE THE CATを使おう。ビートシートは実質的にペース配分のテンプレートであり、その感情の論理が、物語をさまよわせず勢いを積み上げるよう助けてくれる。ペース配分が何より大切なジャンル、つまりエンターテインメント小説、ロマンス、スリラー、YAに特に効果的だ。

書き上げた原稿がうまくいっていないなら:ストーリーグリッドに手を伸ばそう。まさにそのため、つまり既存の原稿の構成上の問題を診断するために作られた手法だ。シーンを書き出し、欠けている戒律を見つければ、物語がどこで壊れているかが正確にわかる。

書き続けるには高揚感を保つ必要があるなら:テントポール法を試そう。気力を高く保ってくれる創作の自由を守りながら、向かって書いていくための目的地のシーンを与えてくれる。あとで重めの推敲が必要になることは受け入れ、それに合わせて時間を見積もっておこう。

正直、よくわからないなら:最初の長編はテントポール法で始めよう。最も始めやすく、自分にもっと構造が必要なのか、それとも少なくていいのかを、経験を通して教えてくれる。二作目では、もっと体系的にやればいい。

手法を組み合わせる:本を出している書き手の多くが実際に使っている折衷型

手法についての本がめったに教えてくれないことがある。現役の小説家のほとんどは、ひとつの手法だけを使ってはいない。過去にうまくいったものを寄せ集めて、折衷的なシステムを組み立てている。

よく使われ、効果的な折衷型はこうだ。スノーフレーク・メソッドの最初の三つのステップ(一文要約、一段落要約、キャラクター・シノプシス)を使って、物語が何についての話で、誰についての話なのかをはっきりさせる。次にSAVE THE CATのビートシートに移って、感情のアークを描き出す。それから、いちばん心が躍るビートを支柱にして書き、その隙間は発見しながら埋めていく。初稿が書き上がったら、推敲の前にストーリーグリッドの分析にかけて問題を診断する。

別のやり方もある。支柱から始めて発見のための初稿を書き、そのあとでSAVE THE CATのビートをさかのぼって当てはめ、自分が実際に何を書いたのかを理解するのだ。これは意外なほど効果がある。ビートシートは、計画のためと同じくらい診断のためにもよく機能するからだ。直感で書いた初稿がすでにほとんどのビートを踏んでいて、踏み損ねているビートこそが、まさに物語が薄く感じられる場所だとわかるかもしれない。

大事なのは、ひとつの方法論に忠実であることではない。自分に特有の弱点に対処する道具箱を組み立てることだ。いつも書き出しは強いのに中盤が崩れるなら、第二幕の構成に重きを置く手法が必要だ。登場人物が平板に感じられるなら、初稿の前に人物を深く掘り下げることを強いる手法が必要だ。初稿は強いのに推敲の過程が混沌としているなら、編集の段階のための分析的な枠組みが必要だ。

そのすべてをうまくこなせる単独の手法はない。けれど、自分特有の失敗のしかたに合わせて調整した正しい組み合わせなら、三年間引き出しにしまわれたままの原稿と、実際に書き上げられる原稿との差を生み出せる。

本を書き上げさせてくれる手法

ローリングと彼女のノート。キングと彼の夢。ひとりは執念深く計画し、もうひとりは本能に従った。二人とも完成した本にたどり着いた。それが唯一意味のある物差しだ。

罠は、正しい手法が書くことを楽にしてくれると信じることだ。そうはならない。どの方法論のもとでも、書くことは難しい。正しい手法がしてくれるのは、書くことを可能にすることだ。行き詰まったときに先へ進む方法を与え、何かがうまくいっていない理由を理解するための枠組みを与え、創作の衝動を窒息させるほどではない、前に進み続けるのに足りるだけの構造を与えてくれる。

ひとつ試してみよう。うまくいかなければ、別のものを試そう。二つの手法の一部ずつがうまくいくなら、組み合わせよう。目標は方法論の純粋さではない。目標は書き上げた原稿だ。それ以外はすべて飾りにすぎない。

どの手法を選ぶにしても、ビートシート、あらすじ、キャラクター要約、シーンリストといった計画のためのドキュメントは、いくつものアプリやノートに散らばっているより、原稿と並べて置いておくほうがずっと役に立ちます。Plotiarなら、そのすべてを作り、計画の層をフォルダーにまとめて、原稿のすぐ隣に置いておけます。無料で始められます。手法をひとつ選んで、いま取り組んでいるプロジェクトで今日さっそく試してみてください。

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